ママヒビハウスの利用は、なぜ有料?
「子育て支援なのにお金を払わされるの?」
「NPOなのに、なんで有料なの?」
活動をスタートして15年になりますが、
拠点である「ママヒビハウス」を
立ち上げてからは10年弱。
このようなお言葉は何度となくいただいてきました。
「子育て支援」と一括りに言っても、
行政が行う支援センターもあれば、
商業施設の中の託児システムもあれば、
立派な遊具がたくさんある施設も様々です。
私たちの活動は、
そんなあちこちの支援施設を
自分たちも利用させていただき、
ママたち「も」楽しめる居場所は
どういうものだろう?と考えてきました。
福山市で起きた虐待事件をきっかけに立ち上げた
ママたちの「素人集団」が、
ママの立場に立って
子育ての孤立をできるだけ減らすために、
素晴らしいはずの子育て期を
ママが孤立しないために、
きっとこういう居場所だろうと想い作ったのが
「ママヒビハウス」です。
税金を使った行政の事業ではなく、
企業の1つの事業でもなく、
個人が集まったNPOというチームで
運営しています。
行政の施設なら、
利用料は無料にできるでしょう。
居場所を作るということは、
利用される方がいてもいなくても
場所を暖め、冷やし、
来られた方々とおしゃべりをつなぐ、
お子様のお世話をサポートする、
スタッフが必要です。
「ママヒビハウス」で一番大事にしているのが、
同じ空間で孤立した人を生まないこと。
私たち自身が、
行政の子育て支援センターなどで見てきた、
ママ同士の微妙な気遣い。
話しかけたくても話しかけられなかったり、
すでにグループができていて
気まずそうにされていたり。
いくら子どもたちを遊ばせるために
出かけたからといって、
そのストレスは、
ママには大きな負担になります。
今のママヒビハウスのスタッフは、
ご自身のお子様の幼少期、
ママヒビで過ごして来た
ママたちで構成されています。
「ママヒビハウスがあったから、助けられた。
だから、今のママたちにも
そんな場所を提供するお手伝いをしたい」
そんな気持ちで、
運営を手伝ってくれているメンバーばかりです。
既存の行政の支援の場所では
私たちが得られなかったもの、
こういう場所があったら
居心地がいいだろうな、というものを
ママたちの体験から作り出したものが
「ママヒビハウス」なんです。
何か催しがなくても、いるだけでも安心できる、
こないだの話の続きをする、一緒に笑ったり、
差し入れでいただいたお菓子をみんなで分けたり。
そんな場所を維持するには、
費用がかかります。
本来は、利用料は
無料にできたらとも思いますが、
利用者さんの負担を最大限少なく、
ということで設定させてもらっている
フリーパス(1,000円〜1,800円/月)でも、
今現在、月に12回OPENでトータルの赤字額が
80,000円/月です。
それでも私たちは、
ママヒビハウスを開けています。
そして今後は月に20回OPENを目標にして、
かつ利用料を下げていくことも
子育て支援の大きな1つだと思っているので、
無謀だと言われても続けられるまで続けられたと。
もしもこの施設を行政が運営していたら、
多くの届いたお言葉のように
利用料無料で運営できると思います。
でも、そうでないということは、
私たちはもっと政治に目を向けることも、
声をあげることも、
選挙に行くことも大事なのでは
ないでしょうか?
1つの表面だけを見ると
「なんで有料なの?支援施設なのに」
との言葉になると思います。
でも、実際に行政の支援施設に
充てられている予算は、
ママヒビハウスの運営費とは
桁違いの金額です。
本来ならば、その施設で
みんなの不安が払拭できるのならば
ママヒビハウスに来られる人は
いないんだと思います。
税金の使われ方を知る
1つの事例でもあるかもしれません。
「なぜ、無料でないのか?」
というご質問の答えは、
こういうことなんです。
だから今、私たちのできることの1つに、
サポーター様を募るということ。
1,000円/月のサポーター様が
80人いてくださったら、
赤字がゼロになります。
もしも、子育てにまつわる貢献をしたい、
と思われている方がいらしたら、
こういう間接的に見えるサポートこそが、
何よりダイレクトな活動の支えになります。
15年続けてきた活動ですが、
民間の力で生み出した継続できる
コミュニティの仕組みは、
どのエリアにも必要なことです。
子育て当事者だけでなく、
関係ないと思われている方の力もお借りしないと
今の時代の子育ては成り立たないと思っています。
どうぞ、私たちの活動のサポーターになってください。
mamanohibiスタッフ一同